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有効症例が続々–第12回がんワクチン療法研究会から

最新の学会/最新の論文から

11月14日(土)午後、第12回がんワクチン療法研究会学術集会が千葉県佐倉市ユーカリが丘/ウィッシュトンホテル・ユーカリにて開催されました。

学術集会会長・小池直人先生(聖隷佐倉市民病院・外科)のご尽力で、一般演題が11題、他に会長講演と特別講演(札幌医大名誉教授・佐藤昇志先生)が設定され、小さいながらも非常に中味の濃い充実した研究会でした。

印象的だったのは、自由診療にて自家がんワクチン療法を実施しているクリニックの先生方からの、非常に勇気づけられる症例報告でした。

例えば、胃がんstage III以上で、自院の歴史対照群の症例が6例とも死亡していたのに対し、自家がんワクチン療法を受けた2例が再発なしで生存しているという報告(竹越内科クリニック・竹越國夫先生)や、

どんな治療をしても治らないのが常識とされている乳がん骨転移症例で、「自家がんワクチン+放射線」でCR(完全奏功)となったのが、長期CR・短期CRも含めて既に4例もあり、今や5例目が出かかっているという報告(因島医師会病院・倉西文仁先生)がありました。

驚いたのは、グレードIIの放射線治療抵抗性の脳腫瘍(diffused astrocytoma)のため、まともに歩くこともできなかった患者さんが、摘出組織不足のため、通常の1コース分のわずか1/10量の自家がんワクチンしか作れなかったのに、それを1回接種しただけで、17ヶ月後のいまでは元気で仕事をしているという事実を聞かされたときでした(飛鳥メディカルクリニック・山口透先生)。

この方は、テモダールという同時併用の抗がん剤を断固拒否されていたそうですから、放射線治療と1回の自家がんワクチン療法だけを受診しています。それでも、放射線だけでは効くはずがない種類の脳腫瘍だ(東京女子医大・村垣善浩先生)というので、

“まさか、たったこれだけで自家がんワクチンが効くとは”

という仰天の思いを禁じ得ませんでした。

この他、抗PD-1抗体と自家がんワクチンを併用して成功した珍しい種類のがんの治療報告や、自家がんワクチンに関する報告だけではなく、樹状細胞療法、ペプチドワクチン療法の発表もありました。

特に、特別講演では、がん免疫療法のなかでも最先端の“治療哲学”に基づいた、がん幹細胞の特異的な発現分子とそれをターゲットにした治療法 「 Somato-Germinomics 」の研究成果が開示され、非常な勢いで国内の大手製薬メーカーが開発に参入していると発表されました。

この研究会は既に12回目ですが、今後の発展が実に楽しみな研究会となってきています。

なお、来年は、11月の土曜日に広島県にて開催される予定です。