原発不明がんにニボルマブを承認、免疫療法はがん種横断時代へ 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

原発不明がんにニボルマブを承認、免疫療法はがん種横断時代へ

最新の学会から 

先週3月11日に、日経メディカルOnlineで公開された新着記事に、

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Editor’s Recommend
学会リポート◎日本臨床腫瘍学会2022

原発不明癌治療の扉を開けたニボルマブ承認
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とのタイトルがあり、クリックすると、

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2月に開催された第19回日本臨床腫瘍学会学術集会の会長企画シンポジウム「原発不明がんUPDATE」では、ニボルマブ承認の根拠となったNivoCUP試験の成績が紹介されたほか、CUPの診断、治療の現状、予後改善に向けた研究成果や今後の課題が示された。
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と、本文が出てきます(Ref. 1)。

がん免疫療法剤であるニボルマブ(商品名:オプジーボ)が、原発不明がんに適応拡大され承認されたニュースは、昨年12月24日に小野薬品から発表されていましたが、これを受けて日本臨床腫瘍学会で、時の話題として取り上げたというわけです。

原発不明がんとは、「十分な検索にも関わらず原発巣が不明で、組織学的に転移巣と判明している悪性腫瘍」と定義されています。

いわば、どこの臓器由来のがんか不明で、見つかったのは転移巣だとだけ分っているがん種ですから、元はさまざまな臓器由来のがんがここに分類されたと考えられています。

つまり、原発不明がんとは、実態として「がん種横断」的な分類なのです。

すでに遠隔転移した状態で見つかるため、生存期間の中央値は6~9カ月、5年生存率は2~6%と極めて予後が悪く、重篤な疾患とされています。

もちろん、これまでは、強烈な副作用がある抗がん剤(プラチナ製剤等)を含む化学療法が主に使われてきました。

それでも、「標準治療といえるほどのものは存在しない」とされています(Ref. 2)。

そこに、オプジーボが登場したわけですから、今後は、免疫チェックポイント阻害剤が原発不明がんの標準治療薬に発展することは間違いないでしょう。

ここで重要なのは、
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がん治療薬として国の承認を得るためには、

“がん種ごとに有効性を証明しなければならない”という伝統的な考え方が適用されなくなったこと(原発不明のため初発臓器に立脚したがん種の特定ができないので当然です)、

および、

がん種に依存しない作用がある典型例として、今回、旧来型の化学療法剤を抑えて「がん免疫療法剤」が最前線に登場した
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という事実です。

すなわち、強い細胞障害活性があり、みるみるがんが小さくなる効果を示す化学療法剤こそが、高いエビデンスレベルを示し、がん治療の主役だと長らく考えてきた専門家の集団である日本臨床腫瘍学会でさえも、

“がん免疫療法”

が、がんの由来臓器を越えて、重要な治療効果を示すことを認めたのが、

会長企画シンポジウム「原発不明がんUPDATE」

として表出したのです。

1970年代からあるキノコ製剤、例えばカワラタケ抽出物製剤のクレスチンや、さらにそれ以前から開発されてきた丸山ワクチン等、体内の免疫反応に依存する
Biological Response Modifier(BRM)製剤 は、
みるみるがんが小さくなる効果を示すことがあまりないため、従来から、

“怪しげだ、インチキくさい”

と陰口をたたかれてきましたが、今回のオプチーボの原発不明がんへの適応拡大を受けて、
免疫反応こそ、がん治療の主役
と認識しなおされれば、やがて復活してくると筆者は推定しています。

なお、弊社の「自家がんワクチン療法」でも、原発不明がんで有効と判断された症例があります。

こちらのページ↓ の大型表のうち、
https://cell-medicine.com/cases/other/

「原発不明」項にありますように、全8症例のうち、
・有効が1例、
・1年以上の長期無再発が1例、
・6か月以上1年未満で不変が1例、
・無効が2例、
・転帰不明追跡不能が3例、
となっています。

このように、副作用のほとんどない「自家がんワクチン療法」も、決して怪しいものではないのです。

References

1. 日経メディカルOnline
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/report/202203/574216.html?n_cid=nbpnmo_mled_html-new-arrivals

2. 原発不明がん診療ガイドライン(改訂第2版)
https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001078/4/Carcinoma_of_Unknown_Primary.pdf


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