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初発神経膠芽腫に対する自家腫瘍ワクチンを用いた免疫療法

丸山隆志1、村垣善浩2、石川栄一3、坪井康次4、伊関洋2、大野忠夫5、松村明4、岡田芳和1

(1 東京女子医科大学 脳神経外科、2 東京女子医科大学大学院医学研究科 先端生命医科学研究所、3 筑波大学大学院人間総合科学研究科、4 筑波大学脳神経外科、5 セルメディシン株式会社


第36回日本外科系連合学会学術集会 シンポジウム2 外科系各科におけるがん免疫療法、東京、2011.06.16

〔抄録〕悪性脳腫瘍のなかでも神経膠芽腫は極めて難治性であり、手術、放射線療法、化学療法による治療が試みられているが有効な治療手段は確立されていない。本腫瘍に対して放射線療法、化学療法に加え、新たな治療手段としての免疫療法が期待されている。我々は、腫瘍特異的免疫反応を応用して、ホルマリン固定標本から誘導される自家腫瘍ワクチンを用いての補助療法を開発した。本法は、組織固定後の腫瘍そのものを抗原として用い、体内で腫瘍特異的CTLを誘導し抗腫瘍免疫反応を惹起するものである。特徴として、標準治療での化学療法による血液毒性が低いことより初期治療として化学療法と併用可能、ホルマリン、パラフィンに固定された組織からの誘導が可能なために、十分量の組織があればワクチン作成が可能、個々の患者の腫瘍本体を用いたワクチンを同一体内へ接種するためHLAサブタイプが問題とならないことである。同法は多施設共同研究としてPhase I/II試験が実施され、化学療法をスキップした上で初期治療の一環として放射線療法との併用を行い経過観察が行われた。24例の登録症例に対し、反応良好例にてPFSの延長が確認された。また、本試験導入前の25症例では、標準的放射線化学療法に加えて自家ワクチン療法が実施され、2名が4年以上の無増悪生存に至っている。これら成績は既存の治療成績を上回るものであり、初期治療としての本法の可能性について報告を行う。

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