自家がんワクチンと低用量抗がん剤治療で3ヶ月で効きだした症例
自家がんワクチンの研究発表
肺がん術後で、何年もたってから、がん性胸膜炎を起こし胸水が溜まる再発があると、その治療にはかなりの苦労が伴います。まして患者様が「もう標準的な化学療法は嫌だ」となれば、打つ手は限られてきます。
……あとは緩和か…….
と考え込まれる先生方も多いと思われます。
本日(2015年06月23日)掲載された銀座並木通りクリニック・院長・三好立先生のブログ
( http://ameblo.jp/gin-nami/entry-12042159587.html )
では、
「肺がん術後・自家がんワクチン+低用量抗がん剤治療」
の症例(CMI2282)が紹介されています。
この方は70歳代、男性で、自家がんワクチン投与1か月後に、
「ドセタキセル5mg/body+エンドキサン50mg/body 週1回投与」
を4ヶ月継続されていました。
CEAが当初の18.1ng/mLから26.1ng/mLまで上昇したのにもかかわらず、自家がんワクチン投与3ヶ月後(低用量抗がん剤治療開始2か月後)から急速にCEA値が低下し始め、自家がんワクチン投与5ヶ月後の現在では、
15.4ng/mLまで下がっています。
この間、がん性胸膜炎の増悪は認められておりません。
従来より、「自家がんワクチンはどのくらいで効いてきますか?」という患者様からの問い合わせには、「おおまかですが、3ヶ月はかかります」と弊社からはお答えしてきました。
この症例は、低用量抗がん剤治療を併用していても、やはり、「自家がんワクチンが効いてくるまでには3ヶ月ほどかかる」という典型例だろうと推定されます。
三好立先生のブログには、CEAの経過グラフも、胸部レントゲン写真も掲載されていますので、ぜひご覧願います。