自家がんワクチンは固形がんの種類を問わずに使えます ~その2~ 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

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自家がんワクチンは固形がんの種類を問わずに使えます ~その2~

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この解説はシリーズになっています。今回は「その2」です。

その1」は、2020.02.03に発信されています。また、その内容はトピックスとして、弊社のホームページのトップページ  https://cell-medicine.com/ の真ん中あたりの左側に、

・2020.02.03 自家がんワクチンは固形がんの種類を問わずに使えます ~その1~

と、緑色の文字ボタン形式で表示されていますから、クリックしてみて下さい。

以下は、その1の続きです。

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2)リンパ球の働きによる殺がん細胞作用を利用してがん治療をするのががん免疫療法です

上の1)に述べたキラーT細胞は、がん細胞を殺すキラー役のリンパ球のことでしたね。
別に、「細胞傷害性Tリンパ球(CTL)」という、オゴソカな名前がついてます。

これが働いて、がん細胞を殺す
.   「細胞性免疫反応」
が進行していきます。

実はこの細胞性免疫反応では、がんの種類が何であろうと、「細胞傷害性Tリンパ球(CTL)」の働き方は皆同じです。「細胞性免疫反応」によるがん細胞の殺しのメカニズムは皆同じ、というわけです。

なにしろ、殺しの道具の、パーフォリンという細胞膜に穴開け作用をするタンパクや、グランザイムという強力な破壊作用をするタンパクの使い方が皆同じなのです。

細胞傷害性Tリンパ球(CTL)は、殺しの相手のがん細胞にベタっとくっついて、
.    至近距離から、殺しの道具タンパクをぶっ放す
のですから、殺される側のがん細胞がいかに抵抗しようと、あっという間にやられてしまいます。

しかし、キラーT細胞がどうやって殺しの相手を選ぶかは、実に複雑なメカニズムが働いていて、簡単ではありません。ヒトの体を構成している37兆2,000億個もの正常な細胞から、「変なヤツがいる」のを見分けなければならないのです。

しかし、がんの種類によって、いや、同じがんの種類でも患者さん個人個人によって、いやいや、一人の患者さんの同じがんでも、最初にできたときと別の場所に転移したときによって、ときには同じがん組織の中のがん細胞ごとに、違ってくるものがあります。

まず、前回のニュース「その1」で述べた、お店の看板の役割をする
.  「看板タンパク-I」
.  「看板タンパク-II」
です。

これらには、それぞれさらに異なる細かいタイプがあることが知られています。

特に、「看板タンパク」(IとII)は、細かく分類していくと誰でも一人一人異なるタイプを持っていて、地球上のヒトの数(約70億人)だけの種類があると言われています。

臓器移植をした時に、他人の臓器を体内に持ち込むと「拒絶反応が起こる」ということは、聞いたことがありませんか?

この「看板タンパク」が一人一人違うためなんです。ヒトの顔が一人一人違うのと同じように「看板タンパク」を作り出す遺伝子が一人一人違うのです。

(全く同じタイプをもつのは、遺伝子が全く同じ一卵性双生児だけです。顔をみただけでは見分けがつきませんよね、お母さんだって間違えるそうですよ)。

そして、「看板タンパク」の上に載せられ、じっと保持される看板の表面に書かれた“文字”にあたるものがあります。
.  「看板タンパク-I」の上には「印-1」、
.  「看板タンパク-II」の上には「印-2」、
が載せられますが、これらの種類がまたオソロシク多いのです。

印-1も印-2も、実態は、アミノ酸が鎖のようにつながった、
.     「ペプチド」
といわれるものです。印-1と印-2は、アミノ酸の鎖の長さが違います。

印-1はアミノ酸でおよそ8~10個の鎖、
印-2はアミノ酸でおよそ10~30個(15個前後が多い)
の鎖、です。

そして、印-1、印2は、
「我こそは“正常”である」
「我こそは“がん”なり」
を表す、それぞれの細胞によく目立つタンパク(がんでは“がん抗原タンパク”と言われます)が、細胞内で短く切断されて、ペプチドという状態になってその細胞の表面にでてきたものです。

もともと、タンパクは、約20種類しかないアミノ酸がたくさんつながった長~い鎖で、鎖が絡んで丸まった塊になったものです。

仮にアミノ酸に記号をつけて、
A, B, C, D, E, F, G, H, I, J, K, L, M, N,,,,,,,
と並んでいるとします。

もし、この鎖が切られて、
. A, B, C, D, E, F, G, H, I, J
ができたとしても、別の位置で鎖が切られて、
. B, C, D, E, F, G, H, I, J
ができると、ペプチドは2種類できます。さらに別の位置で鎖が切られて、
. B, C, D, E, F, G, H, I
となっても違う種類のペプチドとなり、さらに、さらに、といろいろな切られ方をすると、たった1本の長~い鎖から、短いだけではなく長いものも含めて、多数の種類のペプチドができてきます。

ですから、あるがん細胞には、がん抗原タンパクがわずか1種類しかない、と仮定しても、切断のされ方によって、できるぺプチドは多数の種類にわかれます

これが、もし、がん抗原タンパクが2種類、3種類もあると、できてくるぺプチドは膨大な種類になってしまいます。

その膨大な種類の「ペプチド」が載せられる「看板タンパク」も、上に述べたように、70億人分もの種類があるのですから、「ペプチド」「看板タンパク」組み合わせの種類は、天文学的な種類数になることは簡単にご理解いただけますね。

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丁度、お店の看板が、お店ごとに形も大きさも様々で、
その上にかかれた文字も様々であるイメージです。
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さて、ここまでの解説で、いささかおかしいと思うところがありませんか?

がんの種類が、胃がんや肝臓がん、乳がん等など、もともと多数ある上に、「看板とその上の文字には天文学的な種類数がある」、というくせに、なぜ、自家がんワクチンは固形がんの種類を問わずに使えます」と、この解説シリーズのタイトルでいうのか、ですよね、きっと。

それは、この解説シリーズ「その3」とそれ以降で、だんだん明らかにしていきましょう。

それでは、次回をお楽しみに!!

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★“自家がんワクチン療法”は「厚労省への届け出は不要です」★

自家がんワクチンは生きている細胞を含まないため培養不要です。また、組織を再生させるものではなく再生医療等安全性確保法でいう「再生医療製品」に該当しないためです。

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