診療価格
自家がんワクチン療法は、相対的には低価格の治療法です。
自家がんワクチンの費用
「自家がんワクチン療法」は自由診療のため、当社と提携している病院・クリニックごとに診療の費用が異なります。1コースは「初診、1回目の免疫反応テスト、1コース分(3回)のワクチン接種、2回目の免疫反応テスト」で構成されています。1回のワクチン接種は約50万円です(初診費用は別になっているクリニックもあります)。すべて含めておよそ150 万円前後です。
原則として1コースで自家がんワクチン療法は終了しますので、繰り返し投与数が多く結局は数百万円もかかる「他のがん免疫療法」に比べ、相対的には安く済みます。
もし、原料となる摘出がん組織量が少ない等、止むを得ない場合は、1コース分よりも少ない1回分、または2回分接種用のみの自家がんワクチンを作製している医療機関もあります。このような場合は診療費用もそれだけ少なくなります。
また逆に、原料となる摘出がん組織が余っている場合で、ぜひにという強いご希望がある場合は、1コースを越えた接種回数分の自家がんワクチンを作製している医療機関もあります。
自家がんワクチン療法を含めて、がん免疫療法では、一旦うまく行きさえすれば(体内で細胞性免疫反応が成立し治療効果が出始めるのが目安になります)、あとはがん免疫療法を停止しても効果は継続します。(科学的根拠は、→ こちらをご覧下さい)
どの提携医療機関でも「自家がんワクチン」本体に違いはありませんが、付随する検査などや費用設定に違いがあります。いずれの場合も、費用について詳しくは受診可能な病院・クリニックに直接おたずね下さい。お近くに「自家がんワクチン療法」を実施している受診可能な病院・クリニックが無い場合 は、左側カラムにある無料相談先までお問い合わせ下さい。
医療費控除について
「自家がんワクチン」療法の費用は、医療費控除の対象になります。税金の年末調整のときにお役立て下さい。
自家がんワクチンを、あえて先進医療制度に登録していない理由
「自家がんワクチン療法には先進医療保険が使えるか?」というお問い合わせがよくあります。しかし、弊社では、あえて先進医療制度に登録しておりません。
その理由は、本邦の先進医療は臨床開発を目的とした制度であるため、実は患者様から"実費"(直接経費)だけしかいただくことができないからです。そのため、民間企業が開発している未承認の新規医薬品を先進医療に提供すると、一切の間接経費が認められないため、必ず赤字になってしまいます。しかも、臨床開発段階の最終段階で統計解析をしてみるまで、その先進医療が本当に有効か否かは分からないのです。事実上「先進医療制度は研究のためにしか使えず」、地方病院やクリニックでは実行できないため、設備体制が完備していると認定された巨大病院でしか認められていないのが現状です。それに比べ、自家がんワクチン療法は、なるべく患者様のお近くのクリニックで受診して頂けるように開発しております。
他のがん治療法にかかる費用との比較
他の免疫療法、例えば培養したリンパ球を使う免疫細胞療法では、1回20万円だとしても繰り返し数が多く、12回繰り返せば240万円となります。また、他のがんワクチン療法でも繰り返し数には注意が必要です。全国展開している著名なクリニックグループでは、複雑な治療費の「料金モデル」を、180万円から245万円と掲載しています。
個人輸入の未承認抗がん剤は、より注意が必要です。例えば2007年1月時点で未承認だったアバスチンの場合、 月額25〜50万円かかっていました。これを通常は7〜9ヶ月以上投与しますから、175〜450万円以上かかることになります。タルセバの場合は月額 15〜20万円かかっていました。これが効かなくなるか、副作用が強くなって飲めなくなるまで延々と続きます。
抗がん剤は、一回一回は安いとしても、長い間繰り返し服用しなければならないこと、強い副作用のおそれが高く、毎日それに耐えなければならないこと等、生活の質(QOL)の低下を考えれば、結局は高くつきます。