大腸がんでは、ニボルマブ(オプジーボ)が効かないというのは良く知られた事実ですが、一部の方には逆に非常に良く効きます。
この一部の方というのは、大腸がんのうちの結腸がんで判ったことですが、実は、がん細胞で起こした遺伝子の突然変異を修復する遺伝子修復システム自体が突然変異で壊れてしまったため、遺伝子変異が大量に発生していて、その変異した遺伝子由来産物に反応するキラーリンパ球が良く働くためだとされています。
12月7日に着信した 「海外癌医療情報リファレンス・ダイジェスト」 によりますと、結腸がんだけではなく、直腸がんでも同じく、遺伝子変異が蓄積しているがんには、ニボルマブが良く効くそうです。
つまり、直腸がんでも、事前のがん細胞サンプルの遺伝子検査で、遺伝子修復システムの変異を調べれば、上述の「一部の方」に同じように分類される患者様なら、ニボルマブが非常に良く効くはずだとあらかじめ推定できるわけです。
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この話題の元になっている論文は、
[MDアンダーソンがんセンター
OncoLog 2016年10月号(Volume 61 / Issue 10)]
にあります。
和文に翻訳された話は → https://www.cancerit.jp/52735.html
にあります。
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ということは、他のがん種でも、
・遺伝子修復システムが壊れているがん
または、
・何等かの原因で、遺伝子変異産物が蓄積しているがん
では、がん免疫療法が良く効くはずだ、と推定されます。
別の言い方をすれば、遺伝子変異があるがんでは、その遺伝子変異に対応した治療薬や治療法を使えば、治療成績が上がる、と予想されるのです。
というわけで、既に世界では、がん種を問わず「遺伝子修復システムが壊れているがん」の治療にニボルマブが一斉に使用され始めるという臨床研究上の大競争が起こっています。
すでに、今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2016、シカゴ)では、がんの分類は、伝統的な手法であるそのがんができた臓器別に分類するよりは、遺伝子変異別に分類した方が、治療薬の選択や治療方法の戦略がたてやすい、だからがん種の分類は変更すべきだ、という議論がありました。
つまり、従来の
胃がん、肝臓がん、膵臓がん、、、、というような分類
ではなく、
遺伝子変異がsrcにあればsrc変異がん、EGFRにあればEGFR変異がん、
というような具合です。
今後、どのような観点からがんが理解されるようになるかによって、がんの分類方法も変化していくだろうと思います。
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