“未病”の治療によるがん予防という概念 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

“未病”の治療によるがん予防という概念

最新の学会から 

先週(2023年10月7~9日)、札幌市で第6回日本先制臨床医学会学術大会が開催されました。

この学会のユニークな点は、自由診療を行う開業医が中心になって運営しているという点です(先生方には自称「町医者」と言っている方もおられました)。

しかも、がんや神経疾患を含む難病の治療法開発のために、大学病院でも手を出さないような、西洋医学的なエビデンスに縛られない斬新な治療法に、自由闊達な臨床現場で果敢に挑戦しているというスタンスが、参加しているどの先生にも共通してみられるという特徴があります。

今回の大会会長(札幌市、響きの杜クリニック理事長・西谷雅史先生)による基調講演では、
「先制“統合”医療」
の概念が紹介されていました。

これは、病を発症する前の“未病”の段階に治療を施し、発症を予防する予防医学の重要性について述べた上で、現代の医療のうち保険適用前の最先端の西洋医学に、補完代替医療を組み合わせたものを「先制統合医療」と称しているものです。

その実施例として、気功による(自意識を離れた)強い身体運動の惹起効果(本当に患者の身体が飛ばされる動画が提示されていました)の応用や、ストレス解消を主とする(と筆者には見えましたが)統合医療を基盤とした患者コミュニティの運営の紹介がありました。

西洋医学的な観点(発症した病気を治療するのが医学だとの固定観念)からすると“怪しげな治療法”に見えるかもしれませんが、
“未病”と“発病”の境界線は、必ずしも明確ではありません。

例えばがんでは、健常人であっても、毎日数千個に及ぶがん細胞が出来ているということはよく知られています。

それらを、毎日毎日、体内の監視機構(抗体などの液性免疫反応や、ナチュラルキラー細胞などの細胞性免疫反応)が作動して排除しているのですが、排除しきれなくなりがん塊ができてしまうと、病としてのがん、と認識されます。

しかし、細かくみていくと、何時の時点からがんなのかは、実は確定できません。正常細胞が変異を起こして悪性のがん細胞になる過程では、その途中にがんとはいえない良性腫瘍細胞もいれば、悪性腫瘍細胞でありながら分裂増殖しないでじっとしていてがん塊を造らないがん幹細胞もいるからです。

“未病”の段階で治療を行うにはどうすれば良いかは、確かに治療効果があるというエビデンスの有無にとらわれていては、非常にわかりにくく、手が出せないと思います。

しかしここに、西洋医学的な観点からみたエビデンスがない、未承認の治療技術や未承認医薬品であっても、医師責任で自由に診療ができる、という日本の医療制度の特徴を生かした、「町医者」の先生方の活躍ができる余地があります。

今回の学術大会でも、がんではありませんでしたが、難病の一つ、神経変性疾患であるパーキンソン病の方に対する安定な水素酸素HHOガス(ガス状で安定で、元素が結合するとH2Oの水になるため無害)を、1.9気圧のカプセル内の高圧下で吸入させると劇的効果があるという動画が、鳥取市、よろずクリニック・萬憲彰先生から紹介されていました。

来院したときはふるえながら杖をたよりにそろそろとしか歩けなかった患者が、帰るときにはまっすぐ直立してスタスタと歩けるようになり、治療を繰り返していくと、最後にはスキップができるまで回復していたのです。

先生は、今後、どこかで大規模な臨床試験が行われ保険診療に登録されることを期待するとしていましたが、このような小規模トライアルも、自由診療ならではの成果でしょう。

弊社の自家がんワクチンも、未だ未承認医薬品ではありますが、既にセルメディシンニュースにて何度もご紹介しておりますように、個別症例で見たとき、劇的ながん治療効果が見られ、がん治療の専門医も納得した症例が多々あります。

こちらです → https://cell-medicine.com/cases/specialists-agree/

“未病”の治療の試みや、未承認医薬品の使用も含めて、広い視野をもって難病の治療にチャレンジしている「町医者」の先生方を、ぜひ、見直してほしいと思います。


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参加費:無料

参加可能者数:10名(要予約・申込み先着順)

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