意外に多く世界で読まれている症例報告論文 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

意外に多く世界で読まれている症例報告論文

学術論文が世界でどのくらい読まれているかを評価しているResearchGateという無料サービスがあります。そこでは自家がんワクチン療法の症例報告論文が意外にも注目されています。

ResearchGateは、1400万人以上の会員を有する世界最大級の学術ソーシャルネットワークです。

このサービスに登録しておくと、論文執筆者一人一人について「あなたの論文が世界でどのくらい読まれたか」を知らせてくれます。

他でもない、一人一人の研究者の科学への貢献度がこれでわかるのです。

医学の場合は、数百人、ときには千人を超える患者を対象にした大規模な臨床試験を行い、明瞭な確固たる成績を示した論文(一人著者ではなく何十人もの共著者がいる場合が多い)は、世界中で読まれ、各国で最新の治療に生かされますから、その論文の筆頭著者は医学界で高い評価を受け、大学教授のポジションのオファーを受けたり、高額の研究費を獲得できたりします。

このような高評価論文は、学術雑誌の評価に使われるインパクトファクター(IF)が10以上(平均してその学術雑誌の掲載論文が他の学術論文に10回以上引用されていることを表します)の学術雑誌に登場します。

例えば、世界的に有名なネイチャー(Nature)誌のIFは43.070(2018年)もあります。

しかし一方で、たった一人、良くても数人の患者について書かれた症例報告論文は、ほとんど注目されることはありません。IFも1.0に満たない、ときにはIFもつかない、マイナーな学術誌が論文の投稿を受け付けてくれる程度です。

ただし、医学を含めた研究の世界では、なにはともあれ記録がなければ、そのような現象や、事実、物質、患者の存在が疑われ、無かったことにされてしまいます。

そのため、記録としての症例報告論文は実は大切なのです(誰も読んでくれないとしても)。

そのようなつもりもあって、ロクに読んで貰えないだろうなと思いつつ、IFもついていない学術誌Clinical Case Reports (Wiley社発行)誌に書いて2017年9月15日に発表したのが、
.  銀座並木通りクリニック・三好立先生
の症例報告論文です。

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Miyoshi T, Kashiwabara T, Asahi A, Kataoka T, Maruyama T, Okada R, Uemae Y, Ohno T.
Complete remission of chemo-refractory multiple-metastatic upper tract urothelial carcinoma by autologous formalin-fixed tumor vaccine.
Clin Case Reports, 2017;5:1780?1784.
(三好立、他:自家がんワクチンによる化学療法抵抗性多発転移上部尿管がんの完全奏効、臨床症例報告、2017年5巻、1780-1784頁)
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ところが、意外や意外、2020年3月20日までに50回も読まれたと、このほどResearchGateから知らせがありました(ダウンロード数でカウントしていると
思われます)。

Well done!」とのお褒めの言葉付きです。
→  https://www.researchgate.net/profile/Tatsu_Miyoshi2/achievement/5e744f35f22b2a01598cf33e

この症例は、腎盂がんで、肺とリンパ節に多発転移があり、抗がん剤が効かなかった後、自家がんワクチンの単独療法で完治した方です。

病理医が、『病理の立場からは,これは治らないがんですね・・』と明言していたのにですよ!!

詳しくは、当社のホームページから、腎臓がんのページに入り、〔症例2114〕の項をご覧ください。

https://cell-medicine.com/cases/jingan/

やはり、標準療法そのものがない腎盂がんの治療には世界中で困っていること、そしてこの症例が自家がんワクチンが有効であることの証となっている事実が、Well done!につながったのでしょうね。

銀座並木通りクリニックでは、この症例のあとにも、自家がんワクチンの併用による腎盂がんの完治例が出ています。

こちらをご覧ください ↓
★ また出ました、治らないはずの腎盂がんが完全寛解!


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「混合診療禁止」政策により、保険診療機関である大病院では「自家がんワクチン療法」が実施できなくても、先生ご自身の患者様に対して、お近くの連携クリニックにてごく簡単に、自由診療にて実施できます。

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自家がんワクチンは生きている細胞を含まないため培養不要です。また、組織を再生させるものではなく再生医療等安全性確保法でいう「再生医療製品」に該当しないためです。

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