現在のがん治療体系のうち化学療法では、原発臓器別に分類されたがん種ごとに、学会等の専門医集団からガイドラインとして推奨されている“標準治療”が中心になっています。
この“標準治療”は、患者さんの状態に合わせて保険診療ができるように、様々な承認薬を組み合わせたものです。
国が未だ承認していない未承認薬は、「混合診療禁止政策」により、保険診療薬と一緒には使えません。
(ただし、保険診療と、未承認医薬品による自由診療とを、独立の医療機関で別々に受診することは、問題なく可能です。)
健康診断や通常の診療でがんが発見されたとき、そのがんがどこの臓器に発生したものかは、どこの病院でも病理医が病理切片をみて診断しています。
例えば、お腹の中に水が溜まっていて、その中にがん細胞が浮いている場合、病理医なら「このがん細胞は〇〇の臓器由来のがんである」と診断できます。
(最近は病理診断を人口知能AIで行うことも始まっています。)
この病理診断をもとに、主治医は患者さんのがんの治療方針を決め、化学療法が必要な場合、臓器別のがんの“標準治療”に進むのがメインルートになっています。
しかし、たまにはプロの病理医といえども、「このがん細胞はどこから来たのか」、迷うことがあります。
特に、がん細胞の側が、本来は原発臓器の細胞の特徴を示す分化した形態をすっかり失い、まるで胎児の中の最初に生まれた細胞のような未分化な形態に変化していると(これを脱分化といいます)、原発臓器がどこだったかわからなくなり、
「原発不明がん」と診断されます。
また、診断時に既に複数の臓器に転移していると、余計にわかりにくくなります。
一般的には予後不良とされていますが(生存期間中央値は6~9ヶ月と短い)、一部、治癒しうる方や、予後良好な方が混じっていることがあり(原発不明がん全体の15~20%)、単純ではありません。
それでも、原発不明がんに対しては推奨されている標準治療が既にあります。
原発不明がん診療ガイドライン(改訂第2版)、日本臨床腫瘍学会編、南江堂、2018年6月
によれば、たとえ原発巣が認められなくても、臨床的にあるがん種からの転移を強く疑えば、そのがん種に基づく治療を行います。
しかし、
・腺がん か、
・上皮性がん か、
・扁平上皮がん か、
・神経内分泌腫瘍 か、
によって大まかに分類されているものの、それに対する化学療法の基本は、従来型の低分子抗がん剤(“毒薬”“劇薬”が圧倒的に多い)による治療となっていますので、強烈な副作用の発現が避けがたいところがあります。
まだまだ、ここにがん免疫療法が入り込める隙はないのが現状です。
例えば、樹状細胞ワクチンでは、合成ペプチドをがん抗原として培養樹状細胞に搭載しますが、膨大な種類があるペプチド群からどれを選べばよいか、原発巣が不明なだけに、それ以前の経験が働かず、選択に難渋します。
しかし、一方で、弊社の自家がんワクチンは、がんの種類を問わず、手術でがんの塊さえ取れていれば、それを原材料にして製造できます。
そして、採れているがん種と同じがんが体内のどこかに隠れて残っているなら、自家がんワクチンは体内のキラーリンパ球を刺激して、体内残存がん細胞を殺すように仕向けます。
患者さん自身の体内では、自家がんワクチンの原材料としたがん種と同じがん種が体内にある場合、がん種が何であるかを気にする必要はありません。
言い換えれば、自家がんワクチンが作用する対象となるがん細胞が、自家がんワクチン中のがん抗原と同じがん抗原を発現しているなら、(同一個体のがん由来の)がんワクチンにより、体内で活性化されたキラーリンパ球が、
(*1)がんワクチン中の抗原がん細胞
と、
(*2)体内の残存がん細胞
が同じですから、がん細胞を見つけ出して殺します。
これが「がんの種類を問わず効くはずだ」という自家がんワクチンの作用の理論的根拠です。
すなわち、
(*1)が肝がんなら(*2)も肝がん、
(*1)が腎がんなら(*2)も腎がん、
(*1)が膵臓がんなら(*2)も膵臓がん
ですから、自家がんワクチンを使用する限り、患者さんの元々のがん種は問いません。
このような作用機序によって、自家がんワクチンは、がん種を問わずに作用しますから、原発不明がんの治療にも使えるのです。
実際に、主治医によって自家がんワクチンが有効であったと判断された症例があります。
https://cell-medicine.com/cases/other/
のページにある代表的症例のうち、
〔症例0128〕 (すばるクリニック) と、
〔症例0833〕 (銀座並木通りクリニック)
をご覧ください。
また、自家がんワクチン療法では、原発不明がんであっても、副作用は問題にはなりません。放置しても自然に治癒する範囲の軽い副作用だけですので、原発不明がんでもがん免疫療法が可能との希望をもっていただけると思います。
すなわち、
“がんは切っても捨てるな、それが自分のがんと闘う武器になる”
というわけです。
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