自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起点になっています ~その3~ 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

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自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起点になっています ~その3~

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前回までのトピックス
自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起点になっています
.  ~その1~
自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起点になっています
.  ~その2~
にて、

(1) ヒトに効くがんワクチンを開発しようとすれば、必ずヒトで試験をしなければ有効性はわからない
(2) 本邦とドイツでは、国の未承認医薬品であっても、医師の裁量により、その医師自身の患者に処方し投与することができる*

とご紹介しました。

*この(2)が自由診療が合法であることの根拠です。)

では、弊社がこれまでに提携先の医療機関にて実施していただいてきた自由診療、

.  「自家がんワクチン療法」

から、実際に臨床研究に発展した事例はあるのか、と問われれば、2件の例を挙げることができます。

彡☆★☆彡

一つ目は、脳腫瘍です。
. その中でも最悪性の膠芽腫(GBM、グレードIV)の症例に注目しました。

ただし、さすがに、いきなり自由診療で最悪性の多型膠芽腫の治療にチャレンジするのは、失敗のリスクが高過ぎます。
そこで、先ずは、大学病院の倫理委員会を通過させ、患者さんには無償で、おそるおそる初期のパイロット臨床試験を行いました。

その結果、出現したのが、当社のHPのうち、 https://cell-medicine.com/cases/noshuyo/ にある
〔症例0029〕〔症例0039〕
です。
前者は脳腫瘍のうち最悪といわれる膠芽腫が自家がんワクチン療法で縮小、部分寛解となり、後者は術後残存膠芽腫が消失、完全寛解となっています。

これらの症例に勢いを得て、自由診療(今度は有償で)にて受診された方々で何等かの効果があった例が10例、同じHPに並べてあります。

さらに当社でも驚いたのがその次の〔症例0769〕です。

この方も自由診療で受診されましたが、再発2回目の手術後でも大型膠芽腫が残存していたにもかかわらず
. 「自家がんワクチン+テモダール」併用開始5週間後、再発膠芽腫が劇的に減少
空洞ができ腫瘍サイズが40%未満となっていました。

最終的に亡くなられたものの、それまでの脳神経外科専門医の常識をはるかに越える延命を果たされたのです。

その後も続々と自由診療による脳腫瘍治療の成果が出てきたため、複数の大学病院の脳腫瘍の専門医が集まり、きちんとした臨床研究第IIa相試験が行われました。
その成果は、 https://cell-medicine.com/cases/results-brain-tumor-radiation.php の図4、図5に出ています。

このように、脳腫瘍の場合、

.  大学病院における初期臨床試験 +自由診療による治療成績

というハイブリッド型でしたが、自由診療の成績がしっかりした臨床研究開始の起点の一つとなっています。

彡☆★☆彡

二つ目は、乳がんの自由診療症例を蓄積した、後ろ向き臨床研究の例を挙げることができます。

先ず特筆すべきは、乳がんが骨に転移した場合、もはや根治を目指せる治療法“無い”というのが乳がん治療では常識となっている点です**

** この点は25年前でも2022年現在でも同じです。
先ずは、以下のホームページの冒頭部分をご覧ください。)
→ https://cell-medicine.com/cases/results-breast-cancer.php

そこで、因島医師会病院・倉西文仁先生は、尾道総合病院勤務時代と合わせて、乳がんの自験例(数百例はあったとのことです)のうち、自由診療下で自家が んワクチン療法を施行した症例を調べてみたところ、乳がん骨転移がありながら、どう見ても根治したとしか考えられない症例を見出しました。

こちらのページの〔症例0406〕です。↓
https://cell-medicine.com/cases/nyugan/

この方については、放射線科の専門医から、骨転移巣が「治った」と言っていいとの診断が出ております(Ref. 1, 2)。

しかも、同様に調べたところ、乳がん骨転移があっても自家がんワクチン療法を受診した症例20例を見出し、その生命予後の解析をした結果、 「5年生存率が50%」という、それ以前の常識ではあり得ない世界最高の成績であることを見出し、学術論文として発表されました(Ref. 2)。

ここまでは、弊社のトピックス欄のうち、既に以下に解説があります。

乳がん骨転移の治療:振り返ってみれば、世界最高の成績だった-1
https://cell-medicine.com/topics/breastcancerbonemetastasis_1/

乳がん骨転移の治療:振り返ってみれば、世界最高の成績だった-2
https://cell-medicine.com/topics/breastcancerbonemetastasis_2/

乳がん骨転移の治療:振り返ってみれば、世界最高の成績だった-3
https://cell-medicine.com/topics/breastcancerbonemetastasis_3/

乳がん骨転移の治療:振り返ってみれば、世界最高の成績だった-4~論文が出版されました~ https://cell-medicine.com/topics/breastcancerbonemetastasis_4/

これらの内容は、解析時点から過去を振り返った
. 「後ろ向きの臨床研究」
にあたります。
(UMIN-CTR臨床試験登録システムに登録してあり、臨床試験番号UMIN000029726を付与されています。)

このことは、自由診療というリアルワールドデータを蓄積していけば、臨床研究にしっかりとつながること、
すなわち、

. <<自由診療によるがん免疫療法は臨床研究の起点になっている>>

ことを如実に示しています。

読者の皆様には、自由診療によるがんワクチン療法といえども、貴重な臨床データを掘り起こせる大切な出発点であることを、深くお考えいただければ有難く 存じます。

References

1. Kuranishi F, Ohno T. Eradication of breast cancer with bone metastasis by autologous formalin-fixed tumor vaccine (AFTV) combined with palliative radiation therapy and adjuvant chemotherapy: a case report. World J Surgical Oncol. 11:127, 2013.

2. Kuranishi F, et al. Rate of clinical complete response for 1-year or more in bone-metastatic breast cancer after comprehensive treatments including autologous formalin-fixed tumor vaccine. Int. J. Breast Cancer, Article ID 4879406, 2018. https://www.hindawi.com/journals/ijbc/2018/4879406/

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抗がん剤が効きにくい“スローな癌”こそワクチンで
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大病院の先生方へ:

「混合診療禁止」政策により、保険診療機関である大病院では「自家がんワクチン療法」が実施できなくても、先生ご自身の患者様に対して、お近くの連携クリニックの外来にてごく簡単に、自由診療にて実施できます。

既に、大学教授で、この連携方式により、ご担当の患者様の自家がんワクチン療法受診を実現されている先生方も何人もおられます。具体的な方法は弊社まで直接お問い合わせください。

新たに「自家がんワクチン療法」を自院でも連携方式で開始したい病院の先生方は、どうか遠慮なく弊社にご連絡下さい。Web会議にて直接説明申し上げます。

大病院から小型診療所まで、どこでも簡単に実施可能です。しかも初期投資も不要です。

肝がんでは、すでにランダム化比較対照臨床試験で有効性が証明されているエビデンスレベルの高いがん免疫療法です。

★“自家がんワクチン療法”は「厚労省への届け出は不要です」★

自家がんワクチンは生きている細胞を含まないため培養不要で、 再生医療等安全性確保法でいう「細胞加工物」(人又は動物の細胞に培養その他の加工を施したもの)に該当しないためです。

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