弊社が創業して間もない24-25年前の頃、ある臨床医から、
「がん患者が死ぬのは、結局、肝臓に転移してからだよ、肺に転移しても何とか生きているが、肝臓に行くともうだめだね」
と、筆者が聞いたことがあります。
当時は、単純に、「がんのために重要な肝機能が低下してしまうからだろう、それに肝臓でよく効く薬もないし、」と考えておりましたが、これは筆者の単なる思い込みに過ぎず、間違いだったようです。
先週発見した、Nature Medicine誌の論文(Ref. 1)によれば、確かに、メラノーマで肝転移患者の方が肺転移患者よりも早死にしていたことを示し(p=0.0041)、また、他のがん種(肺がん、尿路がん、腎がん)でも、他の臓器への転移症例に比べて肝転移症例では、やはり早死していることを示しています。
その上で、マウス実験では、
肝転移が 全身循環から活性化CD8+ T細胞を“吸い上げる(サイホン現象がある)”ことを示した。
肝臓内では、活性化した抗原特異的 Fas+CD8+ T細胞(キラーT細胞)が、FasL+CD11b+F4/80+のマクロファージと(Fas+とFasL+の間で結合する)相互作用をした後に、アポトーシス(自発死)を起こす。
その結果、肝転移は全身的な免疫砂漠状態(immunedesert)を形成する。
肝転移を有する患者では、末梢血中のT細胞数が減少し、腫瘍内T細胞の多様性と機能も低下している。
したがって、肝転移は、CD8+ キラーT細胞の欠失を介して免疫療法獲得耐性を引き起こす。
さらに、マウス実験レベルでは、メラノーマが転移した肝臓に放射線治療を行うと、免疫抑制性の肝マクロファージを除去し、肝臓内T細胞の生存を増加させ、肝臓によるT細胞の吸い上げを減少させることから、肝臓への放射線治療と免疫療法の併用は、全身的な抗腫瘍免疫を促進し得る。
と結論づけています。
これらの結果は、従来より、弊社が発信してきたセルメディシンニュース(以下の※)にある症例報告について、
「自家がんワクチン+放射線治療」
の劇的効果を裏付けるものです。
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セルメディシンニュース
No.27-① がんの放射線療法と免疫療法の相性は?–とても良好、という基礎研究結果が米国からも
No.268 肺がん「根治」例が出ました–フォローアップ調査から
No.511 トモセラピーというがんの放射線治療法:自家がんワクチンとの相性の良さを期待
No.512 (続)自家がんワクチンとの相性が良いトモセラピーというがんの放射線治療法:東京エリア・大阪エリアの治療院は
No.543 進行がんで緩和ケア病棟に入る前でも打つ手があります:症例のご紹介(緩和ケア病棟から生還した方です)
(以上の他に、乳がん骨転移例で世界最高成績を示したセルメディシンニュースシリーズもあります。)
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手術を受けたことのあるがん患者さまで、もし、「がんの転移が発見された場合」は、(強烈な副作用がある抗がん剤治療を開始する前に)事前に副作用がほとんどない「自家がんワクチン」を投与しておき、
体内の抗原提示細胞を刺激、活性化しておけば、後から追加する放射線治療で、より強い効果が期待できます。
しかも、放射線が当たっていないところに潜在しているがん細胞まで殺せる、
“アブスコパル効果” までも起こせるように効果を増強できます。
そのような実例は、確かにあります。
次回のセルメディシンニュースにてご紹介申し上げますので、どうかお楽しみに。
Reference
1.Yu J, Green MD, Li S, et al.
Liver metastasis restrains immunotherapy efficacy via macrophage-mediated T cell elimination.
Nat Med. 2021;27:152-164.
doi:10.1038/s41591-020-1131-x.
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より長く健康で生きてもらえるという安心感をどうぞ!
You Tubeで【自家がんワクチンとは】をご覧ください。
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