丸山隆志1,2、村垣善浩2、伊関 洋2、大野忠夫3、岡田芳和1
1東京女子医科大学 脳神経外科、2東京女子医科大学大学院医学研究科 先端生命医科学研究所、3セルメディシン株式会社
悪性神経膠腫に対し、標準治療に加えた自家ワクチン療法実施症例につき、過去の経験症例の経過報告を行う。対象は2005年以降当院にて初回摘出および放射線化学療法が実施された26症例。 今回の調査では初回手術を当院にて実施し、初回治療または初期治療終了後未再発の段階でワクチン接種を実施した26症例を対象とした。初期治療および維持療法終了後に免疫療法を実施した初回症例6例、初期治療終了後に免疫療法を実施した初発症例20例であった。これら26例にてPFS 14.2ヶ月、OS 37ヶ月であり良好な結果が得られた。これら症例は治療終了後に外来通院可能が前提であるため、PSの良好な症例が中心でありセレクションバイアスは否めないが、神経膠芽腫を対象とした治療としては極めて良好な成績であった。