原料には患者様自身のがん組織をホルマリン処理し化学的に固定したものを使用するので、がん細胞はすべて死滅して
います。ホルマリンは洗浄除去します。細かく砕いた固定がん組織断片に免疫刺激剤(アジュバント)を混ぜ、注射用生理食塩水に懸濁したものが「自家がんワクチン」です。アジュバントは、免疫細胞を強く刺激する物質群の総称で、刺激を受けた細胞は他の種類の免疫細胞を刺激する活性成分(サイトカイン)を放出するようになります。その活性成分がさらに別の免疫細胞を刺激し、次々に免疫反応を活性化する作用があります。アジュバントには多数の種類がありますが、自家がんワクチンのアジュバントには、日本人なら誰でも一度は注射されたことがあるツベルクリンなど、広く使われている安全なものを使っております。