ネット上で「統計オンラインサロン」(→ https://best-biostat.net/l/m/zHrE79IdelW9Ln )を開設している株式会社データシードの吉田寛輝氏は、独特の口語体のメルマガを、
“吉田 寛輝@いちばんやさしい医療統計”
から送ってくれます。
(かくいう筆者は、学生時代に1回だけ統計学の講義を受け、こりゃカナワンと退散したものです。)
(2023/10/16)付けのメルマガでは、
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統計学って理論と現実では乖離があると思うんです。
平均値を考えてみても
理論上、ちゃんとした正規分布である時に
最も意味のある指標になります。
でも、現実のデータで
「ちゃんとした正規分布のデータ」
って得られることの方が少なくないですか?
「ギリギリ正規分布っぽい感じがするから、正規分布
として扱おう」
みたいな状況の方が多い。
その際に重要なことが、
「正規分布として扱おう」という「判断」なんです。
つまり何を言いたいかというと、
現実世界での統計には正解が少なく
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最適解と思うものを自分で判断する
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ことの方が重要ってことです。
この「判断する力」が
統計解析するに当たって
一番必要な力になります。
つまるところ、
「私はこういう理由でこう判断したので、この解析を
しました」
という説明ができればOKなんです。
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と述べられています。
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統計解析は、患者集団に対する特定の治療法の有効性を判断するときは必須の方法ですが、ハナから統計解析能力を放棄している筆者のような者にとっては、とうてい溶解しがたい岩盤です。
では、新規のがん治療法「自家がんワクチン療法」を開発している弊社にとって、
統計解析によらずに、自家がんワクチンの有効性を判断できる方法があるのかと問われれば、
答えは、“あります”、です。
要は、有効性の解析対象を患者集団にせず、特定の患者さん(つまりn=1)に絞りこんで、「自家がんワクチン療法」がその方の〇〇がんに効いたか否か、を判断すればいいのです。
ただし、ここで効いたからといって、「だから自家がんワクチン療法は〇〇がんに効きます」と言ってはいけません。治療対象とした〇〇がんの患者さんが2人以上になった途端に、統計学の呪縛に捉えられるからです。
そのため、新規治療法の開発初期では、特定の患者さん(n=1)に確かに効いているか否かの判断が非常に重要になります。
その際には、当該新規治療法以外の治療を受けていない状態の患者さんが、有効性の判断には最も好都合となります。
現代では、どのような種類のがんであっても、治療法が全くないために主治医が手も足も出せないがん種というものは(筆者が知っている範囲では)ありません。
たとえ標準治療と呼ばれる治療法が確立されていないがん種であっても、手術・放射線治療・化学療法・(有効性が保証されていて保険診療ができる)免疫療法・再生医療のうち何等かの方法を、手探りながら組合せていけば、何がしかの治療効果は得られます。
しかしもし、当の患者さん(n=1)が「断固として」手術以外の確立された治療法を全部断ってしまったら、しかも術後に、血中にがん細胞を検出した上、多発肺転移巣が出現してきてしまったら、予後はいったいどうなるでしょうか?
それでも、確かに「自家がんワクチン療法」がその方のがんに効いた、と判断した症例に、福田内科クリニック(島根県松江市)と弊社では遭遇しています。
その症例報告を、今度の「第61回日本癌治療学会」で発表します。
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【発表セッション】
演題登録番号:2000083
演題名:
. 標準治療を拒否した子宮類内膜がんの一例:自家がんワクチンによる多発肺転移巣の消失
発表者名:福田克彦、大野忠夫
セッション名:eポスター51 「婦人科(症例)1」
日時:10月21日(土) 8:30~9:20
会場:eポスターブース1 (パシフィコ横浜 展示ホールAB)
演題番号:P51-4
発表時間:発表5分、質疑応答2分
発表言語:英語または日本語(演者一任)
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9ヶ所もの多発肺転移巣が、自家がんワクチンだけの治療で縮小(一つは消失)しています。
この発表のエッセンスは、こちらに掲載してあります 〔症例3470〕 をご覧ください。
https://cell-medicine.com/cases/shikyugan/
この方の子宮類内膜がんは、MSI-highという特殊なタイプでした。
弊社では、いつか、「自家がんワクチンは、MSI-highという特殊なタイプのがんには効く」と、今度は統計学的に言えるように、今後も症例の探索を丁寧に続けて参ります。
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【10月の銀座セミナーのご案内】
. (ライブ感覚の少人数限定定期セミナーです)
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セミナー1:『あなたのがん専用のがん免疫療法、
. 究極のパーソナルドラッグ・
. 自家がんワクチンについて』
. 講師:セルメディシン株式会社
. 代表取締役社長 大野 忠夫
セミナー2:『がんと共存・からだにやさしい
. 少量抗がん剤治療について』
. 講師:銀座並木通りクリニック
. 院長 三好 立
日時:10月28日(土)14:00~16:00(13:45開場)
場所:銀座並木通りクリニック
. 〒104-0061 東京都中央区4-2-2 第1弥生ビル7F
. (TEL:03-3562-7773)
参加費:無料
参加可能者数:10名(要予約・申込み先着順)
★ まだ残っている新型コロナへの感染対策のため,参加人数を制限をしております。ご希望の方は,お早めにご予約下さい。
★ セミナー参加者は,マスク着用の上,来院下さい。
★ お申込み方法:参加ご希望の方は、
. 銀座並木通クリニック (TEL: 03-3562-7773) まで直接お電話下さい。
★質疑応答
質疑応答のコーナーでは、多くのご質問をいただいています。ご遠慮なくどうぞ。
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患者様向けには、「自家がんワクチン療法」のホームページをご案内下さい。わかりやすくやさしく記載してあります。
こちらです。
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セルメディシン株式会社
〒305-0047 つくば市千現2-1-6-C-B-1
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