新型コロナ感染症COVID-19による超過死亡という考え方から 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

新型コロナ感染症COVID-19による超過死亡という考え方から

最新の学会から 

本日(2020/03/30)配信されたCareNetのニュースに、「COVID-19関連の超過死亡、報告されている死亡の3倍/Lancet」とありました。

要約を引用しますと、
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2020~21年の2年間における新型コロナウイルス感染
症(COVID-19)の世界的流行による全体的な死亡への
影響は、COVID-19のみに起因する死亡よりもはるかに
大きく、全年齢層における世界的な超過死亡の割合は
10万人当たり平均120人であり、300人を超えた国は21
ヵ国に及ぶことが、米国・ワシントン大学のHaidong
Wang氏らCOVID-19 Excess Mortality Collaboratorsの
調査で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン
版2022年3月10日号に掲載された。
———————–*————————

かなり衝撃的な内容ですが、本邦でも、すでに厚労省では、
2021年の全死亡超過死亡の発生と新型コロナワクチン接種数の関係
が議論されています(Ref. 1)。

ここでは、超過死亡は、
***————————
ある時点(週単位)の実際の死亡数が、例年の同時期の数値から予測される死亡数の95%片側予測区間上限値を上回った場合を、超過死亡の発生と定義する。
***————————
とされています。

なぜこのような考え方をするかといえば、
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調査される対象には、新型ウイルスそのものによる死や、感染関連死も含まれている。感染によって心臓や肺などの既往症が悪化し、死に至るケースがあるからだ(Ref. 2)。
————————***
というわけです。

では、がんの場合はどうでしょうか。

がん疾患では、死因が病理診断によりかなり正確に症例ごとに特定できるため、
「がん死」と、「がん関連死」
に分けて考えられます。

感染症流行の場合のように、一定期間の推定死亡数と実際の観察死亡数を比較するようなことはほとんどありません。

2017年から知られていることですが、がん患者では、がんで亡くなることと、がん以外で亡くなることが、実はおよそ半々なのです。

この点については、聖路加国際病院・腫瘍内科・山内照夫先生による非常にわかりやすい解説があります。

こちらです ↓
https://connect.doctor-agent.com/article/common_sense201212/

その中には、
***————————***
がんと診断されて5年のうちに亡くなった人の33%、
5年から10年の間で39%、10年から20年で53%、20年
以上経つと63%の人が実にがん以外の理由で死亡して
いるのです。
***————————***
と記載されています。

がんと宣告されたとしても、決して「がんで死ぬ」とふさぎ込む必要はありません。

がんの初期治療法は、さまざまあります。
手術、放射線、抗がん剤による三大治療法の他に、がん免疫療法もそれなりに強力です。弊社の自家がんワクチン療法も、この初期治療の一つとなり得ます。

初期治療で、仮に一時的であれ「がん」の攻撃を逃れたならば、むしろ「がん関連死」を免れるように、がん以外の体の部分の健康状態を高く維持するように努力することが重要です。

References

1. (Google chromeのURL欄に以下の2行全体をコピーペーストしクリックして見て下さい)
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/viewer.html?pdfurl=https%3A%2F%2Fwww.mhlw.go.jp%2Fcontent%2F10601000%2F000900468.pdf&clen=517061&chunk=true

2. → https://www.bbc.com/japanese/60704625


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