新ASCOガイドライン-がん治療中の運動・食生活・体重管理 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

新ASCOガイドライン-がん治療中の運動・食生活・体重管理

最新の学会から 

先週6月8日に本邦のCareNetで公開された記事に、
積極的がん治療中のエクササイズ:新ASCOガイドライン
があります。

米国臨床腫瘍学会(ASCO)が、積極的がん治療中における”運動、食生活、体重管理”に関する新たなガイドラインを発行したことがベースになっています(Ref. 1)。

キーポイントは、
—————————-
治癒目的で積極的治療を受けている患者が治療に伴
う副作用を軽減できるよう、医師はエアロビクスやレ
ジスタンス運動(筋肉に負荷をかける動きを繰り返し
行う運動)を勧めること。
—————————-
です。

レジスタンス運動は、フレイル予防のために、健康長寿ネット、
→ https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-training/resistance.html
でも推奨されていますが、

健常者だけではなく、 “がん患者にも推奨する” というところが画期的だと思われます。

がん患者さんは、重い病を抱えているという心理的負担から、とかく引っ込み思案に陥りがちですが、

. 体を大事にしているあまり、静かにしているのはかえって良くない、運動せよ

という発想は、日本ではこれまでにはなかったのではないでしょうか。

身体を積極的に動かすことは、ヒトも動物であるが故に必ず健康向上に向かうはずです。
普段から病人らしくせず、見かけ上であれ何であれ、健常人と同じように身体を積極的に動かすことが、

体内の敵–「がん」

と闘う上でも重要であることを、新ASCOガイドラインは示唆しています。

弊社では、すでに2021年10月04日付のトピックスで、
抗がん剤で起こるケモブレインには運動が効果的
とご案内していますが、今回のASCOガイドラインのように、食生活も体重管理も含めて、がん患者さんにも健常人と同じような健康管理に尽力してほしいと願っております。

Reference

1. Ligibel JA, et al.
Exercise, Diet, and Weight Management During Cancer Treatment: ASCO Guideline.
J Clin Oncol, published online May 16, 2022.
DOI: 10.1200/JCO.22.00687


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