――――――【キーポイント】――――――
欧米人を対象とした研究で、高身長ではがんのリスクも高いことが報告されていましたが、東アジア人でもそうだとのことです。
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今年8月30日付けのケアネットニュースで、
「高身長とがんリスク~東アジア人での関連」
という記事が公開されました。
→ https://www.carenet.com/news/general/carenet/59132?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2024082300
欧米の白人では一般に高身長であることはつとに知られています。また、がんのリスクも高いことがこれまでに報告されていました。
しかし、今回の報告のように、黄色人種でも高身長が発がんのリスク因子である(Ref. 1)となれば、やはり気になります。
中国では、北方在住の漢民族の方が、南方在住の漢民族よりも、一般に背が高いといいます。
今回の論文では、中国、日本、韓国のバイオバンクで保存されている遺伝子データを用いて、
「2標本メンデルランダム化解析」
という高度の統計解析手法を駆使して解析しています。
この方法では、
「通常の前向き臨床試験で良く使う方法、ランダム化比較対照群を設置することによる、参加患者の背景因子の均質化」
というたいへん面倒な過程を経ずに、過去の観察データだけから、高身長とがんリスクの因果関係を推定できるとのことです。
論文の結果では、遺伝的に予測される身長の8.07cm増加当たりのオッズ比は、
・肺がんで1.17(95%CI:1.02~1.35、p=0.0244)
・胃がんで1.14(同:1.02~1.29、p=0.0233)
でした。(オッズ比が1より大きくなっていますから)高身長でがんリスクの上昇が示唆された、となっています。
日本人も漢民族と同様に、黄色人種ですから、この結論から逃れられないのではないでしょうか?
そして、もし万一、がんにかかったら、早々に手術にてバッサリと切り取り、その後に弊社の
「自家がんワクチン」
による再発予防を志向されることをお勧めします。
References
1.Wu Y, et al.
Height and cancer risk in East Asians: Evidence from a prospective cohort study and Mendelian randomization analyses. Cancer epidemiology. 2024 Oct;92;102647. doi: 10.1016/j.canep.2024.102647.