がんの放射線治療も午前中が効果的 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

がんの放射線治療も午前中が効果的

抗がん剤以外の治療法 

&&――――――【キーポイント】――――――&&

 がんの放射線治療は朝、昼、夜のいつ受けても良さそうですが、どっこいそうはいきません。概日リズムの影響があります。

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 がんの放射線治療を受けるにあたって、1日のうちのいつ頃に照射を受けたかによって、効果が変わるという発表が、米国臨床腫瘍学会(ASCO)から今月ありました。

 鼻咽頭がんの患者332例を、1日のうちの何時頃に放射線治療を受けたかによって、朝、昼、夜の3群に分けてみたところ、朝群(6-12時に受診)の方が、昼群(12-18時に受診)と夜群(18-24時に受診)に比べて、統計学的有意差をもって、全生存期間が長かったそうです(ハザード比0.60、p=0.028)(Ref. 1)。

 この研究では、それぞれの患者群の背景因子に偏りがでないように、治療が終わった1040例もの患者総数から“傾向スコアマッチング”という方法で、背景因子が一致する患者群を抽出して絞り込んでいますから、(患者背景因子の偏りをしっかり消すことができる)治療を開始する前にランダム化して群分けする試験ではないとはいえ、統計学的にみて、ほぼ同等の結果をもたらしていると考えられます。

 ヒトでもバイオリズムがあることは広く知られていますが、バイオリズムのうち、1日単位で繰り返す概日リズムの影響が、放射線治療という場合でも無視できないことを、今回の報告は示しています。

 ちなみに、概日リズムとは、生成AI による概要が以下に示されています。
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https://www.google.com/search?client=ms-google-coop&q=%E6%A6%82%E6%97%A5+%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0&cx=b4db5199cef714868&sei=EqSRZ_DVNufR2roPy8r04AI

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 概日リズム(がいじつりずむ)とは、生物が約24時間周期で繰り返す生物学的リズム(体内時計)です。睡眠・覚醒のサイクルや体温、ホルモン分泌など、人間の基本的な機能が概日リズムを示します。
 概日リズムは、地球の自転による昼夜変化に同調して、体内環境を変化させる機能です。光や温度変化のない状態でも認められることから、生物は体内に時計機構(体内時計)を持っていることが明らかになっています。

 概日リズムが乱れると、睡眠のリズムに障害が出る「概日リズム睡眠障害」という状態になります。概日リズム睡眠障害には、時差症候群や交代勤務睡眠障害、睡眠相後退症候群、睡眠相前進症候群、非24時間睡眠覚醒症候群、不規則型睡眠覚醒パターンなどがあります。

 概日リズムを整えるには、光(太陽光)を浴びたり、毎朝同じ時間に起床したり、朝食を摂ったりすることが有効です。

体内時計 | e-ヘルスネット(厚生労働省) より
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 なお、“がん免疫療法”も午前中に実施した方が良く効く、とRef. 1の文献にも書かれておりますので、
以上のことを踏まえて、演繹すれば、

(1)自家がんワクチン療法(イムノテラピィ)と
(2)「低線量」放射線治療(ラジオテラピィ)を

併用する“イムラジ”では、

  (1)を午前中に、

(自家がんワクチンの刺激により、がん組織中にキラーリンパ球の基となる若いリンパ球が溜まった頃だと予測できる)別の日に、

  (2)も午前中に、

受診するのが、がん治療にはとても良い、ということになりますね。

 もし読者の皆様、もしくは、そのお知り合いの方々にがん患者様がいて、“イムラジ”によるがん治療をご希望の方がおられれば、ぜひ、その担当医に、

  (1)も(2)も午前中に受けたい

と申し出てみて下さい。
 
 そして、“イムラジ”が、がんの肝転移巣の治療には有効であるという科学的根拠が、弊社ホームページのうちの、http://test.cell-medicine.com/topics/1810に示されています。

 このページをプリントアウトして、担当医に示されれば、“イムラジ”について担当医の理解も得やすくなると思います。

Reference

1 . Li Y, Weng Y, Huang Z, et al.
Optimizing Radiotherapy Timing for Nasopharyngeal
Carcinoma: The Impact of Radiation Scheduling on Survival
JCO Precis Oncol 2025;9:e2400603
DOI https://doi.org/10.1200/PO-24-00603

より長く生きられるという安心感を!

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注:弊社は病院やクリニックではなくバイオ企業であるため、症例報告や論文内容のWeb掲載は許容されています。

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