脳腫瘍には、病理学的に分類していくと、たくさんの種類があることがわかっています。世界保健機関(WHO)の分類第5版では、132種以上もあります(Ref.1)。
弊社では、現在、医師主導治験フェーズIIIにあたる、
~~~~~*****~~~~~*****~~~~~
「Cellm-001による初発膠芽腫治療効果無作為比較対照試験」
詳しくはこちら → https://cell-medicine.com/cases/2033
~~~~~*****~~~~~*****~~~~~
に参加しておりますが、この治験に参加登録できる患者様は、脳腫瘍のうち、悪性度の最も高い(がんとしては最もタチが悪い)グレード4で、“膠芽腫”という「最悪中の最悪のがん」と言われる種類の脳腫瘍の方々です。
膠芽腫も含まれる種類の脳腫瘍のグループは「びまん性神経膠腫」といわれますが、この中で分類していくと、
1)びまん性星細胞腫
2)退形成性星細胞腫
3)膠芽腫
4)乏突起膠腫
5)退形成性乏突起膠腫
6)乏突起星細胞腫
の6種類が知られています。
がんとしての悪性度は、5年生存率が低い順に並べてみるとわかります。
3)膠芽腫、16.0%
2)退形成性星細胞腫、37.1%
5)退形成性乏突起膠腫と 6)乏突起星細胞腫は、68.3%
1)びまん性星細胞腫、73.1%
4)乏突起膠腫、88.4%
5年生存率が低い順からすれば、膠芽腫についで治療困難なため問題となるのが、グレード3の
2)退形成性星細胞腫
です。
「2)退形成性星細胞腫」では、患者様の半数が亡くなるという生存期間中央値(mOS)は36.0ヶ月(3年)です(Ref. 1, 表1-3)。
これに対し、「2)退形成性星細胞腫」に対する自家がんワクチン療法では、1例ずつの自由診療ですが、弊社のこれまでの経験では、以下のような症例が報告されてきています。
ここでMIB-1とは、腫瘍内の細胞分裂の多さを表していて、%値が大きいほど、分裂増殖が盛んな(それだけ悪性度が高い)腫瘍です。MIB-1値が記載されていない症例もあります。
~~~~~~~~~~
〔症例1318〕(因島医師会病院)2011.06ワクチン接種開始、2015.07福山市民病院脳神経外科より返事有り:自家がんワクチン後テモダール維持療法6クール施行、その後残存腫瘍増大なく、職場復帰、てんかん発作もなく要経過観察状態(4年経過)。
〔症例1447〕(銀座並木通りクリニック)2011.12ワクチン接種、MIB-1=7.5-16.0%、2024.07無再発(12年半経過)。
〔症例1874〕(銀座並木通りクリニック)MIB-1=16%、2013.05ワクチン接種開始。2014.10ワクチン3本追加接種。2024.07最終来院、無再発(11年経過)。
〔症例2044〕(飛鳥メディカルクリニック)2013.12ワクチン接種開始。ワクチン1本のみ(テモダールの服用は継続)。投与2か月後には腫瘍縮小がみられ、1年経過して腫瘍が消失。2016.11引き続き経過は良好(3年経過)。
〔症例2624〕(銀座並木通りクリニック)MIB-1=4.7%、2016.07ワクチン接種開始。2024.09高輪病院で経過観察中。無再発(8年経過)。
〔症例3444〕(銀座並木通りクリニック)MIB-1=15.3%、2020.09ワクチン接種開始、2022.08再発しガンマナイフ施行。
~~~~~~~~~~
上記6例のうち、症例1447~2624の4例は、自家がんワクチン接種により腫瘍が縮小した、あるいは、無再発期間が非常に長い、ということから、自家がんワクチンが有効に作用したのではないかと推定されます。
ただし、自由診療での結果であるため、比較できる対照群がなく、統計学的な比較検討ができていません。
そのため「自家がんワクチンが有効に作用した」と断定できないのが残念ですが、少なくとも、
丁度、火災保険をかけたように、「長い間、安心して暮らしていけている」
という、大きな安心感を「自家がんワクチン療法」が提供してきたことは間違いないのではないでしょうか。
Reference
1.脳腫瘍取扱い規約、第5版、日本脳神経外科学会・日本病理学会 編、2023年10月、金原出版
~~△▲~~▽▼~~~~~~~~▽▼~~△▲~~
より長く生きられるという安心感を!
You Tubeで【自家がんワクチンとは】をご覧ください。
~~△▲~~▽▼~~~~~~~~▽▼~~△▲~~