「がんワクチン → 抗PD-1抗体」療法を支持する発表がありました:日本がん免疫学会総会-ICCIM2015から 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

「がんワクチン → 抗PD-1抗体」療法を支持する発表がありました:日本がん免疫学会総会-ICCIM2015から

最新の学会から 

7月9-11日、東京にて第19回日本がん免疫学会総会が第23回マクロファージ分子細胞生物学国際シンポジウムと合同で、ICCIM2015として開催されました。

すでに広く知られておりますように、免疫チェックポイント阻害剤である抗PD-1抗体は、メラノーマで劇的に効きますが、他のがん種も含め、世界中で臨床試験が進行中です。

その中で、今回のシンポジウムでも、

がんワクチン → 抗PD-1抗体」療法

を支持する発表がありました。

あらかじめ、がんワクチンを接種して、がん組織内にもぐりこめるキラーリンパ球(腫瘍浸潤Tリンパ球(TIL))を増やしておき、後から「抗PD-1抗体」を投与すれば、一層よく効くようになる、というストーリーです。

慶應大・河上裕先生は、ご自身の研究室の開発状況を踏まえて、

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・できるだけ腫瘍浸潤Tリンパ球(TIL)のレベルを上昇させておいてから、抗PD-1抗体(+できればアゴニストも)を使うべきだ(個々の患者様に合わせた複合的な免疫療法が目標)。
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との話をされました。

Dr. Mark J. Smyth(Australia)は、新しい免疫チェックポイント分子としてCD96/TIGITを阻害する戦略を紹介をしていました。このとき、

 ・事前にがん組織中に浸潤しているTILで、免疫チェックポイントでひっかかっているため、
がん細胞を殺せな い状態に抑えこまれているTILがいることが必要で、これを抗PD-1抗体
で免疫チェックポイントからはずしてやり、増殖させられれば、がん縮小効果が得られる、

という論文(Ref. 1)を引用していました。

 これを演繹すれば、

事前に自家がんワクチン」を投与し、(究極のパーソナルドラッグである自家がんワクチンで、
できるだけキラー活性のあるTILを増やしておいてから)、後から抗PD-1抗体を投与すれば、
がん縮小効果が期待できる

ことになります。

実際、すでに、弊社の提携先「銀座並木通りクリニック」では、今回の直前のトピックス、
自家がんワクチンと免疫チェックポイント阻害剤の併用は安全で効果的だという最初の症例

で報告しましたように、先に自家がんワクチンを投与し、後で抗PD-1抗体(キートルーダ)を投与して、多発転移があるステージIVの子宮がんで肝転移巣の縮小に成功しています。

(画像はこちらをご覧ください → https://ameblo.jp/gin-nami/entry-12043455829.html

ここで重要なのは、この患者様は(すでに強い抗がん剤治療が無効であったため)、自家がんワクチン接種時には抗がん剤治療をしていなかったことです。強い抗がん剤による白血球イジメ(特にその中のリンパ球イジメ)が、もう無くなっていた時期になっていたのが幸いしています。

本邦では、抗PD-1抗体「オプジーボ」が悪性黒色腫に承認されていますが、「使用成績調査(全例調査)」規制が2017年までかかっているため、一般のクリニック向けには未だ市販されておりません。

しかし、一部のクリニックでは、全額自費でならば、がん種を問わず使える状態になっています。
(どこのクリニックなら、自由診療による抗PD-1抗体「オプジーボ」の受診が可能かは、弊社(TEL:029-828-5591)までお問い合わせ願います)。

Reference

1. Tumeh PC, et al.: PD-1 blockade induces responses by inhibiting adaptive immune resistance. Nature. 2014 November 27; 515(7528): 568-571.

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大規模病院の先生方へ:

「混合診療禁止」政策により、大規模病院では「自家がんワクチン療法」が実施できなくても、先生ご自身の患者様に対して、お近くの連携クリニックにて簡単に実施できます。既に、大学教授で、この連携方式により、ご担当の患者様の自家がんワクチン療法受診を実現されている先生方も何人もおられます。

具体的な方法は弊社まで直接お問い合わせください。→ こちらが参考になります。

新たに「自家がんワクチン療法」を自院でも開始したい病院の先生方は、どうか遠慮なく弊社にご連絡下さい。直接説明に伺います。大病院から小型診療所まで、どこでも簡単に実施可能です。しかも肝がんでは、すでに無作為比較対照臨床試験で有効性が証明されているエビデンスレベルの高いがん免疫療法です。

“自家がんワクチン療法”は「厚労省への届け出は不要です」

自家がんワクチンが、生きている細胞を含まないため培養不要で、再生医療等安全性確保法でいう「細胞加工物」(人又は動物の細胞に培養その他の加工を施したもの)に該当しないためです。

セルメディシン株式会社

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注:弊社は病院やクリニックではなくバイオ企業であるため、症例報告や論文内容のWeb掲載は許容されています。

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