明けましておめでとうございます。
旧年中は、読者の皆様の堅実なサポートをいただき、誠に有難うございました。
抗PD-1抗体オプジーボがとうとう悪性黒色腫のファーストラインとして米国で2015年11月24日に認可されたことに象徴されますように、がん免疫療法が抗がん剤治療を上回る治療法として、ついに公式に表舞台で主役を演じることができるようになってきたと思います。
同時並行でしたが、免疫チェックポイント阻害剤とともに各種の(というよりもあらゆる)がん免疫療法の可能性が一斉に見直され、再検討の渦中に巻き込まれました。実に激流の中の小舟に乗っている心境でしたが、運よく、自家がんワクチンを含め、がんワクチンを免疫チェックポイント阻害剤と併用する方がよいとの曙光が見えてまいりました。
ChenとMellmanの「がん免疫サイクル図」が、がん免疫療法の基本概念として、臨床現場でワークすることが徐々に明らかになってきたのです。
この図にありますように、我々の手元でも、自家がんワクチンと抗PD-1抗体の併用による難治性がんの治療成功例が出現しております。このがん治療の方向性は、基本的に間違っていない、と確信しております。その証明のため、社員一同、誠心誠意頑張っていく所存です。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
セルメディシン株式会社
代表取締役社長
薬博 大野 忠夫