自家がんワクチンの開発史から臨床研究(肝臓がん・脳腫瘍)についてご説明します。

自家がんワクチンの開発史

臨床研究(肝臓がん・脳腫瘍)

人でも効果があります

特に予後の悪い2種類のがんを用いて、臨床研究を行いました。

自家がんワクチンの有効性について、術後肝臓がんの再発抑制効果を第II相後期臨床試験(Clinical Cancer Research, 10: 1574-1579, 2004.)と多型膠芽腫(Glioblastoma multiforme, GBM)の治療効果を臨床試験(J Neurosurg. 121(3):543-53, 2014.)で、その効果を検討しました。

肝臓がん

同時期に肝がんの手術を受けた症例をランダムに対照群と自家がんワクチン投与群に分け、再発抑制効果、延命効果を観察しました。

18例の患者に自家がんワクチンを投与した結果、対照群の患者21例に比べ、15ヶ月(中央値)の追跡調査で、肝がん再発リスクが81%も抑えられました。これは、統計学的に有意な差(P=0.003)があります。

試験期間中に死亡したのは対照群で21例中8例(38%)もあったのに対し、ワクチン投与患者では18例中たった1例(6%)に過ぎませんでした。統計学的に有意な(P=0.01)延命効果があります。

詳細については、下記ページをご覧ください。

脳腫瘍

脳腫瘍のうち、グレードIVの多型膠芽腫(Glioblastoma multiforme, GBM)は、初回手術の後、再発(ほとんど必発とされている)をきたした場合、効果的な治療法がなく、予後が極めて不良とされています。

日本では、2006年7月より、GBMの標準的治療法として、初発患者に対し「手術+放射線治療+テモダール投与」が行われておりますが、これでも全生存期間中央値(MST)は14.6ヶ月で、「手術+放射線治療」のみの場合の12.1ヶ月に比べ、中央値がわずかに2.5ヶ月増加するにすぎません。

この標準療法に自家がんワクチンを追加する「手術+放射線治療+テモダール投与+自家がんワクチン投与」による臨床試験の結果、生存期間の中央値が22.2ヶ月まで改善されることが分かりました。

詳細については、下記ページをご覧ください。

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