体中にある脂肪のどこかから発生するがんに、“脂肪肉腫”があります。
このがんは、がんの中では珍しい悪性軟部肉腫(※)の一種です。珍しいため“希少がん”に分類されています。
(※)筋肉、脂肪、神経などから発生する悪性腫瘍で、日本での発生頻度は、年間10万人当たり3名程度と非常に少ないことがわかっています。 → https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/soft_tissue_sarcomas/index.html
弊社のホームページでも、「その他のがん」の中の「軟部肉腫」の項目中に含めてあり、独立した項目建てはしていないほどです。→ https://cell-medicine.com/cases/49
脂肪肉腫はさらに5種類に細かく分類されていますが、全体的には、比較的ゆっくりと増殖するタイプのがんです。
治療法の第一選択肢は手術で、それ以外では、
(以下、最新の生成AIにて調べました)
1.化学療法として、ドキソルビシンやイフォスファミドなどの抗がん剤が使われます。 特に、手術が困難な場合や転移がある場合に、延命や症状緩和を目的として行われます。 2.手術前後に放射線治療が補助的に使われます。 3.組織型によっては、パゾパニブなどの分子標的薬が使用されることもあります。 |
とのことでした。
この他には(以下、弊社調べです)
4.新しい化学療法で、ヨンデリス(トラベクテジン)、ハラヴェン(エリブリン) |
が使用されることもあります。
どれをとっても、強い副作用リスクが避けられず、しかも根治を目指した良い治療法とは言い難い、と弊社では考えています。
昨日(2025年4月3日)、弊社に“脂肪肉腫”の治療経験に関する問い合わせをいただきましたので、丁度良い機会と、弊社で調べなおしてみましたところ、2004年12月~2024年1月の間で「自家がんワクチン療法」を受診された方は、13名おられました。
そのうち、
・後腹膜脂肪肉腫の再発とされていた患者さんで、自家がんワクチン接種後「1年以上無再発」の方が1名
(主治医判断では、自家がんワクチンは有効だったとされています)
・卵巣転移があったにも関わらず、自家がんワクチン接種後、無再発のまま、まもなく1年超となりそうなため、
「経過観察」となっている方が1名
おられます。また、残念ながら、
・自家がんワクチンは「無効」だったと判断された方が3名
おられました。その他の8名は、来院しなくなっているため「不明」という評価になっています。
これらの結果から、少なくとも13例中2例(15%)、不明の方を除いた場合は5例中2例(40%)で、今後の経過を期待をもって観察していく価値があると思われます。
現段階では、必ずしも良好な成績とは言い難い状況ですが、標準治療とはいえ希少がんのために良い治療法が開発されていない現況からすると、自家がんワクチンのように、副作用の極めて少ないがん免疫療法による希少がんの治療法は、非常にチャレンジングな臨床開発のターゲットであると考えられます。
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より長く生きられるという安心感を!
You Tubeで【自家がんワクチンとは】をご覧ください。
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