その他のがん 自家がんワクチン療法受診後の乳がんの有効症例ライブラリーをご覧いただけます。

有効症例ライブラリー

その他のがん

自家がんワクチン療法を受診、その後、2020年12月末時点までにフォローアップ調査した原発不明のがんを含む少数割合のがん症例のうち、経過報告があった症例についてソフトクライテリアの観点から評価した治療成績を以下のと、その下の代表的症例にまとめました。
(表下のオレンジのバーを動かすと、各種のがんの数値が見られます)。

(注)弊社が病院やクリニックではなくバイオ企業であるため、症例報告や論文内容のウエブ掲載は許容されています。監督官庁の確認を得ており、医療広告ガイドライン違反ではありません。)

がん種胆管・胆嚢皮膚がん軟部肉腫食道重複がん甲状腺口腔骨肉腫咽頭尿管膀胱前立腺小腸髄膜耳下腺原発不明盲腸腹膜中皮腫その他卵管副鼻腔精巣神経芽細胞腫喉頭リンパ腫唾液腺胸腺外陰陰茎左記の他、
すべてのがん種を含む
全データ数
全症例数853754

37

3518382516 18 26 12 11 4 11 8 29 11 9 19 9 3  3 4 5 5 7 7 1 1 2880
1:有効602313310 0 3 0 0 0 1 1 0 1 1 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 167
2:長期不変・無増悪
(1年以上)
4332103541 1 2 4 1 1 0 1 1 0 1 2 0 0 0 0 0 1 0 2 0 0 417
3:不変
(6ヶ月以上1年未満)
130102001 0 0 2 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 98
4:無効33817876852 5 4 1 3 1 3 2 5 4 1 2 2 1 2 0 1 1 1 3 0 0 669
改善率1:
(1+2)/(1+2+3+4)
22.7%21.4%22.7%35.7%61.1%42.9%50.0%50.0%25.0% 16.7% 55.6% 57.1% 25.0% 50.0% 20.0% 40.0% 16.7% 20.0% 66.7% 50.0% 33.3% 0.0% 0.0% – 50.0% 50.0% 0.0% 40.0% – –43.2%
5:経過観察中101010010 0 1 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 64
6:投与中止720321304 0 0 1 0 0 0 0 2 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 104
7:転帰不明追跡不能3119291814317138 10 15 4 6 2 6 3 20 4 5 13 5 1 1 3 3 2 4 2 0 1 1269
改善率2:
7.転帰不明も
無効とした場合
13.3%9.1%9.8%15.6%34.4%35.3%24.2%21.7%8.3%6.3%20.8%36.4%10.0%25.0%9.1%25.0%3.9%11.1%25.0%11.8%12.5%0.0%0.0%0.0%20.0%25.0%0.0%28.6% – 0.0%22.3%
8:未投与222200210 2 1 0 1 0 0 0 0 1 0 2 1 0 0 0 0 1 1 0 0 0 92
9:未評価000000000 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

(注) 改善率1=(1.有効+2.長期不変・無増悪)/(1.有効+2.長期不変・無増悪+3.不変6ヶ月以上1年未満+4.無効例数)
→ もっとみやすい改善率-1、改善率-2、表中の項目1~9の定義は →  こちらです

代表的症例

【胆管・胆嚢がん】

〔症例1381〕

61歳、女性、胆のうがんステージIVで、2011年5月に他院で手術、既に複数の肝転移あり(下図)、リンパ節転移あり、の末期状態だった。胆嚢・胆管、リンパ節、肝の2ヶ所の部分切除後も再発必至と判断されており、術後の縫合不全により発熱、長期入院中に“余命3ヶ月”の宣告を受け、典型的がん難民となった方である。さらなる治療法を求め、当初の主治医とケンカして当院に来院、2011年8月自家がんワクチン療法を術後の1次療法として受診、その後常用量のゲムシタビン、TS-1を別病院にて2015年4月まで併用した。CT検査で5年以上再発はなく、完全寛解状態を維持、元気そのものという。当初の病院の主治医は抗がん剤の効果だと考えているが、尾道総合病院ではあまりにも信じられない症例なので(抗がん剤だけでは胆嚢がん肝転移が消失することはないため信じがたく、自家がんワクチンによる効果と推定)、わざわざ病院からご主人に電話し確認している。

2021年6月、因島医師会病院病院より連絡あり、元気そのものとのこと。術後10年超となり、ゲムシタビン、TS-1を投与した別病院でも(抗がん剤治療だけの効果だとは説明できないため)びっくりしているという。

(注)胆のうがんで、肝転移・リンパ節転移がある場合、手術は非常に困難となります。手術が失敗し、当初の主治医があきらめたら、もはや運命が決まったようなものですが、この方は、強い意志で転院、自家がんワクチン療法を受診して助かっています。

2017年9月に学術論文が出ています 。→ こちらです

〔症例1920〕

72歳、女性。胆管がん。術時病期IIIB、リンパ節転移あり。胆道に生じたがんの手術は一般に難しく、膵がんと並んで治りにくい悪性腫瘍の筆頭のうちとされている。この症例では、リンパ節転移(+)のため再発リスク高とされていた。自家がんワクチンの原材料となる摘出組織量が少なく、2013年7月、1コース分の本数と濃度の自家がんワクチン3本が作製できず、1/2濃度にしたものを2本のみ投与。2021年12月現在でも無再発生存。ワクチン接種から5年超(既に8年超)となったため、主治医によりワクチン有効例と評価されている。

【軟部肉腫】

〔症例0374〕

Malignant fibrous histiocytoma(MFH);線維性組織球腫。80%の症例で肺転移が起こり、術後再発した場合の生命予後は不良。この症例は、初回手術後3ヶ月で局所再発し5cm以上に腫大していたという悪性度が高いと推定される例だが、「再発局所切除+76Gyの放射線照射+自家がんワクチン」(化学療法はせず)で4年以上無再々発・無転移。なお、2007年11月におこなったDTH反応テストでは擬陽性だったが、2010年4月のDTH反応テストでは陽性となっていた。足1本、切断せずに助かった症例である。
(第72回日本臨床外科学会で発表、2010.11.22、横浜)
スライドは →   こちらです

論文は、こちらです →  https://www.wjso.com/content/pdf/1477-7819-9-96.pdf

〔症例1988〕

(2015年11月開催の日本放射線腫瘍学会第28回学術大会で院長が発表した症例)
85歳、男性。右脚のMFHで肺転移あり。腫瘍は5X5cm大。一般病院で初回手術、断端(+)。その後大学病院で手術、断端(+)。大学病院で放射線治療を行うも、PET-CTで肺転移が2か所が発見され、放射線治療を追加。2013年9月自家がんワクチン投与。同年11月(主治医より)ワクチン投与前後で、驚くほどキラーT細胞・ヘルパーT細胞の比(Th1/Th2)が高くなったという。
2014年4月のPET診断では「再発や転移を積極的に示唆する所見を認めない。」とのこと。遠隔転移していたMFHで2年後も無再発であることから、主治医はワクチン有効と判断している。

【甲状腺がん】

〔症例0090〕

リンパ球療法を施行していたが効果が見られなかったため、自家がんワクチン療法を併用。CT上では腫瘍の縮小は見られないものの、両側胸水が消え、カニューレ交換時に見えていたがん組織がなくなった。しかし、突然出血死。もともとがん組織が頚部の大血管を巻き込んでいたため、がん進行によるものかは不明。

〔症例1561〕

74歳。リンパ節に多発転移あり(19個/47個中)。2006年8月、2008年10月、2010年1月、2011年2月、2012年1月と計5回も甲状腺がん及びその転移部位切除。2012年4月より自家がんワクチン投与開始。6月「継続していた咳(がん性と推定)が、DTH-2判定の前の晩から出なくなった。よく効いている。」との主治医からの連絡あり。翌日より放射線治療開始。2013年7月にCTで縦隔転移、多発肺転移を確認。

(注)この方、ワクチン投与開始6週間後にがん性の咳が消失したことから、主治医が感嘆、「QOLの明らかな改善」の点で有効と評価されています。

【骨肉腫】

〔症例0310〕

1998年7月、24才で発症以来、強烈な副作用のある抗がん剤治療に耐え抜いても、ほぼ2年おきに再発・肺転移を繰り返し、計5回もの手術と右足切断を余儀なくされた。2006年2月自家がんワクチン療法1コース受診、2回目の免疫反応テストは陰性。しかし、以後6年間以上、無再発。現在も仕事をしつつ生活をしており、義足をつけている点を除けばKPS 100%。 「治った」と言ってもよいと主治医も同意。
(2018年1月、当社に元気だとの年賀状をいただいていることから、10年超無再発で、確かに「治った」と言ってよいでしょう。)

 → この方が、闘病記を出版されました。ぜひ、ご一読下さい。通信販売で市販されています。

【骨未分化高悪性度多形肉腫】

〔症例1943〕

66歳女性、骨内にできたため骨肉腫とされていた方。骨悪性繊維性組織球種(malignant fibrous histiocytoma of bone;MFH)と呼ばれていたが、2013年のWHO分類で名称変更し、骨未分化高悪性度多形肉腫(undifferentiated high-grade pleomorphic sarcoma of bone;UHPS)となった。非常に珍しい腫瘍である。2013年7月に自家がんワクチンを接種、2016年2月時点で再発なく、元気にしている。

【膀胱がん】

〔症例0238〕

経尿道的手術例で、筋層に達していたため、2005年手術。2gのがん組織が採れた。DTH反応テスト-2陰性だったにもかかわらず、2014年現在(9年経過)、無再発。がん再発ではなく、脳機能障害による摂食、呼吸不全にて2015年に逝去。

この方のご家族(大学病院の医療従事者)から2014年4月にいただいたメールは →  こちらのページの3.です

【前立腺がん】

〔症例0249〕

64歳、前立腺がん。2005年7月(グリソン・スコア)6なので全摘の対象だが、こそぎ取る手術施行(全部取れていないとの主治医見解)。8月PSA値8.0(ng/ml;正常値<4)となった後、自家がんワクチン投与開始。主治医より、自家がんワクチンのみの治療でPSA値が正常化、2006年6月(11ヶ月経過)時点でPSA 1.0に。ホルモン治療は受けていない、代替医療は受けているとのこと。2007年3月健在。PSA値は2程度で正常値。2008年1月(3年4ヶ月経過)時点でPSAが5~6となってきたがPETで集積個所なし、プロスタール(テストロテロンの選択的取り込みを阻害剤)で様子見中。(主治医が閉院したため、以後不明です。)

【耳下腺がん】

〔症例1484〕

80歳、男性。耳下腺がん(2.9X2.2X2.2cm)。pN2b(リンパ節同側多発転移)、リンパ管侵襲あり。神経に添った腫瘍浸潤が高度。2012年1月手術、2月自家がんワクチン投与開始。放射線治療併用。9月最終来院。2015年3月の問合せでは特に変化なく、手術、放射線治療による低血圧症、眼瞼閉鎖不全によるドライアイなどでADL(日常生活動作)低下。2020年1月(8年経過)電話にて生存確認、再発なく病変なしという。3月最終生存確認。放射線との併用例だが、多発転移があったことから「主治医の評価による何らかの臨床上の好ましい反応」によりワクチンが有効だったと評価された。

【原発不明がん】

〔症例0128〕

右頸部リンパ節転移巣を摘出。中咽頭右側にPET診断でhot spotがあった。2004年7月自家がんワクチン調製、接種。2010年6月現在再発なし

〔症例0833〕

64歳、男性。低分化扁平上皮癌(原発不明)、リンパ節に再発。2008年12月自家がんワクチン接種開始。2009年4月(家族より)首にあったツブツブが消えてきたのでワクチンの効果を感じているとの連絡あり。しかし2011年3月原病死。「残存腫瘍サイズの縮小」よりワクチン有効と判断。

以下の症例2798は、上記の表には未だ含まれていない原発不明がんが完治した1例です。

〔症例2798〕

女性。原発不明がんで、腹腔内関門部リンパ節転移巣が5cmもあった方。転移巣に放射線治療、その後「あとは抗がん剤治療しか残っていない」と宣告されるも、「抗がん剤治療は絶対に避けたい」と拒否、軽度の自己免疫疾患の既往があったにもかかわらず(そのため自家がんワクチン療法は積極的には勧められない状態だった)、「私はどちらを選択したとしても延命しか望めなかったので、やるだけやってみよう」とあえて自家がんワクチン療法を受診された。大腸のポリープも8個あったが、自家がんワクチン療法の1年後にはこれがなくなり、さらに3年後には、原発不明がん転移巣が消失、5年たったとき、
 「完治しました。もう定期検査は不要です。」
との宣言が主治医からでた。

この方の雑誌記事は、「統合医療でがんに克つ」(2024年3月号、p.46-49)に掲載されました。

【中皮腫】

〔症例0079〕

71歳、男性。2002年4月呼吸困難出現(胸水貯留あり)。6月精査入院にて中皮腫と診断される。7月~12月関西の医大呼吸器科で入退院を繰り返しながら、化学療法(ジェムシタビン、MTX、COT-11等)を実施。以後胸水の増量なく経過観察。2003年8月:胸水の増量を認める。11月胸壁に腫瘤出現。12月切除。胸壁浸潤と診断。2004年1月より化学療法を再開(MTC、CPT-11、ナベルビン)、副作用強く中止。2004年3月自家がんワクチン療法受診。以後、胸壁腫瘤の縮小(主治医触診で明らかに)、胸壁痛減少を認める。しかし間もなく胸水増量、7月呼吸不全で永眠。

【卵管がん】

〔症例0890〕

59歳。2008年6月卵巣がんの疑いで開腹手術(手術時間は婦人科と消化器外科のチームで9時間)。拳大の卵管がんが骨盤内に広がり、S字結腸に癒着、剥離不能のため病巣部を含めて26cm切除、大網、周辺のリンパ節、子宮、左右卵巣の全摘出。ステージIIIc。低分化漿液性腺がんで、大網と腫大していたリンパ節に転移骨盤内の摘出組織も癌化。遠隔転移はなし。術後パクリタキセル・カルボメルク療法を月1回、6ヶ月間施行。その後、2009年3月自家がんワクチン投与開始。2015年4月「術後5年が目途と主治医から言われていた」が無事。2019年1月、術後10年超でも元気。「推定余命より2倍以上の延命」で「抗がん剤+(後続の)自家がんワクチン」が有効だったと判断。

(注)大網に分布してしまったがんは、これだけの大手術でも通常は取り切れず、どこかに潜在していると考えられます。抗がん剤が良く効くタイプのがんでも抗がん剤だけでは完治は困難とされています。

【喉頭がん】

〔症例0161〕

肺転移あり。2004年11月自家がんワクチン単独療法。2005年6月PET-CT上、肺転移巣消失。主治医はワクチン有効と評価。

【腹膜がん】

〔症例1276〕

53歳女性、開腹手術時に卵巣、大網、腹膜播種を認め、原発性漿液性腹膜がん(PPSC)と診断された。腹腔内の広範囲切除後、TC療法を6コース実施。再発後、回腸転移巣を3cm切除、TC療法を6コース追加、血中CA125上昇を認め、さらに5コース追加したが8ヶ月後にはCA125が急速に上昇PET-CTで多発再発を認めた(画像図左黄枠内)(この間、再発間隔が26, 20, 8ヶ月とどんどん短くなっている)。
TC療法をもう一度追加するもCA125が3,571 U/mLに達し、制御不能になった(グラフのday 105)。そこで自家がんワクチンを併用したところ(グラフの青い白抜き矢印)、わずか1ヶ月でPET-CT上でがん塊が消失した(画像図右黄枠内)。CA125もドラマチックに激減(グラフの133日目)、完全寛解(CR)状態が281日まで続いた。残念ながら 310日目以降に再々発し、患者は16.5ヶ月後に死亡したが、強烈な化学療法でさえも制御不能になってから自家がんワクチン併用により1年以上も生存できたことは特筆に値する

この方の症例報告論文は、2015年8月 Clinical Case Reports誌に掲載されました。
→ こちらです

論文のタイトルは、
“Recurrent Peritoneal Serous Carcinoma That Was Unmanageable with Paclitaxel–Carboplatin Therapy Responded To Autologous Formalin-Fixed Tumor Vaccine”
です。

関連リンク

注:弊社は病院やクリニックではなくバイオ企業であるため、症例報告や論文内容のWeb掲載は許容されています。

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