乳がんステージIVでも自家がんワクチン療法と放射線治療で10年以上健在 最新のがん免疫療法に関するトピックスをご紹介します。

トピックス

乳がんステージIVでも自家がんワクチン療法と放射線治療で10年以上健在

抗がん剤以外の治療法 症例のご紹介 

&&――――――【キーポイント】――――――&&

乳がんで、ステージIVとなれば良い治療法はありません。それでも自家がんワクチン療法により10年以上生存中の方が何人もいます。

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  乳がんの進行度合いは、初診時の診断でステージ0から、I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IIICを経て、ステージIVにまで分類されます。

 ステージ0~1では、早期乳がんで、手術でほとんど治ります。再発や転移が起こることは滅多にありません。

 しかし、ステージIIA以上になると、再発・転移する割合が一挙にはね上がります。そして、乳房から遠い臓器に転移した場合はステージIVと診断されます。

 ステージIVの方に対する標準治療は現在でも「抗がん剤+放射線」ですが、手を尽くしても、半数の患者さんが生存できる期間は、たかだか3.6年程度にすぎません(※)。5年生存率をみても38.6%です。

(※)国立がんセンター中央病院の治療成績の「実測生存率」の成績です ↓
https://hbcr-survival.ganjoho.jp/graph?year=2014-2015&elapsed=5&type=c09#h-title

 先に発信しましたセルメディシンニュースNo. 620では、自家がんワクチン療法を受診された従来からの累積症例数3790例の患者さんのフォローアップデータを更新したことを報告しました。

こちらに転載されたトピックスNo.620をご覧ください。
 ⇒ https://cell-medicine.com/topics/2481

 その中では、乳がんの患者数が全471例ありました。そのうち、
  1.「有効」と判定された方が61例、
  2.「長期不変・無増悪(1年以上)」の方が124例
  3.「不変(6ヶ月以上1年未満)」の方が21例
  4.「無効」の方が66例
でした。

 これから、改善率1を計算しますと、


   (1+2)/(1+2+3+4)=68.0%

となります。

 約3人に2人の方で、何等かの改善効果が自家がんワクチン療法にあったとの判定になっています。さらに「有効」62例の内容を見てみますと、最初からステージIVだった方が、6名もいました!!
 そのうち、代表的な長期生存者は、以下の方です。

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〔症例0406〕

 胸部に大型骨転移があり、ホルモン療法も効かないトリプルネガティブの乳がん。
 自家がんワクチン接種(2006年8月)後の免疫反応(DTH-2反応)は陰性、以後、放射線・化学療法を併用、1年後には縮小、さらに3年後(2010年12月)には骨転移が消失、全く再発の傾向なく、術後5年目に放射線科の先生の診断で臨床的完全奏効(clinical CR)と判定された。
 2017年2月現在も、健在。術後10年以上経過している。

 画像は、こちらの〔症例0406〕を ↓
  https://cell-medicine.com/cases/46

 この方は、これまで16年以上、生存をキープしています。

(注)通常、乳がんで骨転移があった場合、8051症例もの検討の結果、強力な放射線照射をしても、骨転移の痛みを取るためには80%以上で有効だが、骨転移巣を完治させることはできないことが判明している(Falkmer U, et al. Acta Oncol. 2003; 42:620-33.)。

 また本邦でも、「骨転移治療の目標は、骨に住みついたがん細胞を、完全に取り除いたり、死滅させたりすることではない。残念ながら、現在の治療ではそれはできないからだ。」(がんサポート、監修:村岡 篤 香川労災病院第3外科部長、2012年03月号)と述べられている。

※従来は、どんな治療をしても(放射線・抗がん剤療法でも)乳がん骨転移は治らない、とされていました。

 しかし、この症例では、自家がんワクチン・放射線・抗がん剤のトリオ療法で明らかに治っており、自家がんワクチンの上乗せ効果があったためだと結論されています。

 つまり、乳がんステージIVであっても、自家がんワクチン療法をうまく組み合わせれば、治せる場合があるというわけです。
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 読者の皆様、どうか、抗がん剤と比較して問題となる副作用がとても少ない「自家がんワクチン療法」の有効利用を、主治医の先生とご相談下さい。

より長く生きられるという安心感を!

You Tubeで【自家がんワクチンとは】をご覧ください。
こちらです → 自家がんワクチン療法説明動画

注:弊社は病院やクリニックではなくバイオ企業であるため、症例報告や論文内容のWeb掲載は許容されています。

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